地域になくてはならない病院――。この言葉から、皆さんは何を想像するでしょうか。
2015年、私は経営破綻した大手企業系列のある病院へ事務長として赴任しました。ミッションは、その系列病院の立て直し。病院幹部はすべて70歳代以上で、患者さんを「診る」というより自身の立場が確保されていればよいという状況で、破綻寸前でした。
しかし、病院はまだ「生きている」。
病院を頼る患者様がいて、そこで働く従業員たちもいる。その地域で長年にわたり医療を支えてきた歴史は重く大切なのです。
病院を何とか「生き返らせたい」。
その想いをもって、その後の7年間でさまざまな改革を行い、地域の人も安心して通える医療体制を提供することと同時に、従業員も安心して働ける環境へと病院は生まれ変わりました。地域の住民を医療で守り、地域で働く雇用を守る。地域になくてはならない病院として生き返ったのです。
今、国の医療に対する方針は「病院から在宅へ」と動き出し、病院経営はまた厳しい局面を迎えています。その地域に根差して必要な医療を提供している病院は、必ずしも大きな経営資源を持ち合わせていません。その方針転換ひとつで経営の基盤が揺らぐのです。
しかし、「地域になくてはならない病院」は無くなってなりません。
この信念は私の原動力であり、メドレオの使命です。
我々が経験した苦しい思い・成功へのスキームを還元し、地域を支えている病院がしっかり運営をしていける仕組みづくりを創出して社会に貢献をしていきます。
代表取締役 石田 憲雄